こはぐら通信~古波蔵太朗の日々~

沖縄に12年、地元に戻ってきました。日々の記録を綴っています。

よむべき本

あっ、これは、と思うような本に出会うときがあります。

死の灰を背負って―私の人生を変えた第五福竜丸」大石又七

先日、NHK教育 ETV にて
大石又七さんと大江健三郎さんの対談を見ました。

そこで語られていたことの重大さ
大石さんの人柄を感じ、放送終了後、すぐに注文
昨夜届きました。

伝えねばならぬこと
しかし
書けぬこと

その重く苦しい葛藤を昇華させ、書かれた本であることが
伝わります。

お金のため
仕事のため
ではなく、人生の記録として
いや、人類の記録として、書かれたもの

恐れ入りました
こういう本を読み終えると、
人間の希望を感じ、至らなさも思います。

妻さん曰く
「大変な事件に巻き込まれたのだけど
 伝えるべき運命を持っているっていうか、そういう人っているんだよなあ」と。

こう書くと、ちょっと怪しい系のように感じられそうですが
妙に納得しました。

まさに当事者なんだよなあ、と僕は思いました。
当事者の言葉の重みと深さ
しっかりと耳を傾けたいのです。

おまけですが、裏表紙には
「大石又七」との署名まで。

古本っていいなあ
温かい気持ちになりました。