一言のあいさつ
夜、授業が終わり、僕の机のある研究所に荷物を置きに行きました。
入り口付近には
学生さんが5人ほど、たむろしていました。
暗闇の中に赤い光と
煙の臭い
煙草を吸っているようなのです。
こういう時、どうするべきか悩むのですが、
僕は普通に「こんばんはー」と声をかけて通り過ぎました。
すると
学生さんも「こんばんはー」と返してくれ、
すぐに煙草を消し、いなくなったのです。
簡単な挨拶だったのですが、
「こんばんはー」のやり取りをしたとき
お互いの意思疎通ができた感じがしました。
これは、不思議なものですが
注意するよりも、伝わったような気がしたのです。
多分、はっきり注意したら
お互い、どことなく嫌な気持ちが残ったでしょう。
言葉とは不思議なものですね
はっきりとした言語より
自然の流れの中で
お互いの間合いで言葉が交わせれば
心地よいコミュニケーションが取れることもある。
学生さんがどう感じたのか、
確認したわけでないので、分からないのですが、
僕はそんなことを感じたのです。
この感覚は
沖縄的であり、日本的であり、東洋的なんだろうなあ。
僕も学生さんも東洋で育ち、暮らしているのであります。